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頴田病院の位置づけ

本田院長

医療法人博愛会頴田病院が誕生したのは2008年4月のことです。1954年に頴田村診療所として設立され、頴田町立病院および飯塚市立病院と変遷し、半世紀にわたり地域医療に貢献してきた同院の志を引き継ぎ、地域の方々の生活を支え、地域の皆様の幸せに貢献できる病院でありたいと強く願っています。

高齢社会において、便利な医療機関が近くにあるということはとても重要なことと思います。健康にかかわる諸問題を気軽に相談できる病院。患者さんやご家族の考えを尊重しながら、解決へのお手伝いができる病院。地域の皆さまの困りごとを共に考え改善していける病院を目指しています。

当院では総合診療医が診療の中核を担っています。外来、病棟、在宅医療等、様々な医療サービスを多職種のチーム医療にて提供しています。外来は家庭医療センターと名付け、小児から高齢者まで、内科疾患のみならず予防接種や怪我の処置まで幅広く対応しております。

入院では一般病棟の他、回復期病棟、地域包括ケア病棟にて、治療およびリハビリテーションや退院に必要な社会調整を提供しております。在宅医療では、様々な病状でも住み慣れた自宅や施設での生活を続けられるように、医師や看護師、リハビリのセラピストらがご自宅や施設での訪問サービスを提供しています。

透析センターでは、長期にわたる透析生活を支えるため、看護師によるフットケアや管理栄養士による食事指導や昼食提供を行っています。また、入院が必要な際には透析医師が総合診療医と連携し、治療やリハビリテーションをおこなえることが特色です。

地域連携もとても重要です。医師会や飯塚病院をはじめとした高度医療機関との連携はもちろん、地域の医院や歯科医院、訪問看護ステーション、調剤薬局の皆様とも協力しあいながら、切れ目のない医療を実現してまいります。また、行政や小中学校、自動車学校、その他のNPO法人とも連携し、暮らしを支える仕組みや制度の構築に貢献したいと考えています。

このような医療を継続していくために不可欠なものが教育です。当院では多職種の学生や初期研修医師、専攻医師、薬剤師等の教育を担っております。熱意ある若者が常に病院に在籍することがベテランスタッフにも良い刺激となり常に学び続ける文化が育まれます。また、国内外の医療機関との積極的な交流も心掛けております。世界の医療に貢献するという大志もありますが、地域医療に携わる職員の視野を広げ、優秀な人材を確保するためでもあります。皆様にはご理解ご協力の程、お願い申し上げます。

医療や社会システムの進歩、科学技術の発展により、歴史に類を見ない長寿社会を迎えている日本ですが、ともすれば知識や技術が先走ることもあります。頴田病院は「地域と共にありたい」と願い、「患者さんやご家族が真に望んでおられることは何か」を大切にしながら、すべての診療に取り組んで参る所存です。ご指導ご鞭撻のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

医療法人博愛会 頴田病院
院長 本田 宜久

開院にあたっての決意

頴田病院は飯塚市から医療法人博愛会が経営移譲を受け、平成20年4月1日より新たに出発しました。公的病院から民間病院へと経営母体は変わっても、地域への責任感を強く強く自覚し続けることをお約束します。また、同時に民間ならではの対応の迅速さをもって新たな時代に、新たなニーズに、新たな希望に応えていく気構えです。

幅広い診療能力

冒頭の拠点病院として頴田病院が地域の皆様に貢献するためには、幅広い診療能力をもった医師が必要です。当院では飯塚病院の総合診療科と協力し、有能で心温かい内科医師を確保しております。文字通り幅広く、総合的に診療できる医師が全国各地から集まっています。具体的に幅広い診療能力とは以下の通りです。

  • 内科診療を中心としながら
  • 傷や怪我の治療にも詳しく、手慣れている。
  • 乳幼児・小児の予防接種や診療も行える。
  • 手術を必要としない整形外科診療も行える。
  • 癌治療を除く泌尿器科診療にも十分な知識をもっている。

上記診療能力を維持する為に、日夜、医術習得に励んでおります。また、外科、整形外科、耳鼻咽喉科、眼科に関しても、飯塚病院、九州大学、福岡大学の協力を得て、診療日を確保しています。

他病院との連携

最近は病気の急性期を過ぎると速やかに退院を求められることも多くなりました。あまりにも早い退院要求に患者さん、ご家族様が戸惑われることもしばしばです。そんな時にも、頴田病院に転院いただき療養とリハビリテーションを行い、自宅や施設への退院のお手伝いをさせていただきたいと考えております。退院後も必要に応じて訪問リハビリテーションや往診をできるよう医療体制を整えております。

療養とリハビリテーション、訪問リハビリテーションと往診

もちろん頴田病院単独ですべての医療が完結できるはずもありません。特に重症疾患、稀な疾患は専門家の多い総合病院が望ましいでしょう。当院は飯塚病院を始めとし、地域の近隣病院と連携して診療を行ってまいります。

家庭医の教育拠点

上記の医療を持続的に運営し、昨今の医療崩壊のニュースとは無縁のごとく医療体制を維持するためには、教育拠点病院となることが必要不可欠であります。 平成20年度より、飯塚・頴田家庭医療プログラムとして家庭医を目指す医師の教育病院の許可を受けました。全国で81施設しか認定を受けていない希少なプログラムです。

飯塚病院と頴田病院を中心に若手医師の教育を行うことによって、熱意ある若手医師を確保し続けていくことが、地域における永続的医療活動には不可欠であります。 皆様のご理解とご協力をお願いする次第です。

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